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4月10日 : セミナー開催のお知らせ「小角散乱データに基づく試料パラメータとモデルのベイズ推論」

  • 執筆者の写真: JSNS
    JSNS
  • 2024年3月15日
  • 読了時間: 2分

日本中性子科学会 会員の皆様、


東大物性研の機能物性セミナー・中性子セミナーとして以下の内容のセミナーを開催します。

現地とzoom配信のハイブリッド開催となりますので、是非とも参加をご検討ください。よろしくお願いいたします。


日程 : 2024年4月10日(水) 15:00 - 16:30 

場所 : 物性研究所6階大講義室 及び ZOOM(Hybrid) 

講師 : 林 悠偉 

所属 : 東京大学 新領域創成科学研究科 複雑理工学専攻

世話人 : 林 久美子; 中島 多朗 e-mail: hayashi@issp.u-tokyo.ac.jp ; taro.nakajima@issp.u-tokyo.ac.jp

講演言語 : 日本語        


(オンライン参加の方は、上記のページのリンク先から参加登録のgoogle formへとお進みください)


[要旨]

小角散乱法(SAS)は,試料に X 線や中性子線を照射して起こった散乱の強度から試料のナノスケールの構造を解析する実験手法である.本研究では,SAS実験で得られた計測データから試料パラメータのベイズ推定と試料モデルのベイズモデル選択を行う枠組みを提案する.


SASデータ解析では,データに基づいて試料の構造情報を持つ散乱強度の数理モデルを仮定し,そのモデルのパラメータ推定を行う.従来の方法は簡便な一方で,しばしば属人的な結果が得られやすいことや,結果の信頼度評価が難しい等の課題がある.提案する枠組みは,SASデータ解析にベイズ推論の枠組みを応用し,パラメータやモデルを事後確率分布として推定することで従来法の課題を解決する.


本発表ではまず,一次モデルy=ax+bのパラメータのベイズ推定について説明する.ここで,パラメータの事後確率分布の統計量から推定の信頼度評価が可能であることを見る.次に,提案手法においてSASの試料モデルに適用するベイズモデル選択を,一次モデルy=ax+bとy=axに適用しベイズモデル選択の理論を説明する.その後,様々なノイズ強度,欠損度合いのSAS人工データを用いた数値実験を通して,試料パラメータ推定とモデル選択の提案手法の性能評価を行う.この結果から提案手法は,試料パラメータを信頼度付きで推定できる分布推定と,定量的で高精度な試料モデルの選択を可能とすることを示す.また,提案手法による解析の限界についての視座を提供する.


参考文献

・Hayashi, Y., Katakami, S., Kuwamoto, S., Nagata, K., Mizumaki, M., & Okada, M. (2023). Journal of the Physical Society of Japan, 92(094002).

・Hayashi, Y., Katakami, S., Kuwamoto, S., Nagata, K., Mizumaki, M., & Okada, M. (2024, January). Quantitative selection of sample structures in small-angle scattering using Bayesian methods. Journal of Applied Crystallography. Manuscript submitted for publication. https://arxiv.org/abs/2401.10466

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